伝説の乱交パーティーを主催し逮捕にまで至った男 有山貴清が語る、究極のエロコミュニティ・マネジメント術

伝説の乱交パーティーを主催し逮捕にまで至った男 有山貴清が語る、究極のエロコミュニティ・マネジメント術



ゲスト

有山貴清さん   40代男性。エロとビジネスの才能に恵まれ、伝説の乱交コミュニティを作り上げ3年目で逮捕された前科持ち。「前科あるからアメリカの土は踏めそうにないんですよね〜」と朗らかに語るイケてるおじさん。https://twitter.com/mksaryo

インタビュアー

Katsuma Fumika  1994年生まれ。学生時代からインターンで働いていた投資運用会社を2019年7月に退職し、現在転職活動中。元丸ノ内OLなのに、会社を辞めてから「新宿のタワマンに住んでる風俗嬢」に見た目を例えられるようになった25歳。

Tさん  30代男性。39歳にして長年築き上げたWebディレクターとしての地位を捨て、現在は緊縛師としてSMバーで活動。Aさんとの共通の友人で、4年前に「失礼な奴だけを集めた失礼飲み会」を主催し、この記事に繋がる出会いを生んだ。


201×年、エロ業界に激震が走った。乱交コミュニティの創設者であり、どんな地方でもパーティを開けば何百人も人が集まるという乱交パーティ主催者であるAさんが売春防止法違反の罪で逮捕されたのだ。

乱交パーティーの最中に現行犯で逮捕された理由は至ってシンプル。「これだけ大きな乱交コミュニティなら、叩けば裏から反社会勢力が出てくるだろう」という警察の読み違いだった。Aさんの乱交コミュニティには反社会勢力との繋がりや売春、薬物使用などの違法行為はなかったため、売春を行なう場所の提供に当たるとして執行猶予付きの判決となった。

3年前から集客を始め、やがて警察をも動かすほどの規模になったAさんの乱交コミュニティ。一体どのようなマーケティングでここまで広げることができたのか、Aさんを招いて直撃取材を行なった。


40代ビジネスマンの手がけた、伝説の乱交パーティの実態

本日はお忙しい中お越しいただきありがとうございます。さっそくお聞きしたいんですが、Aさんが主催していた『反社との繋がりを疑われて逮捕されるほどの乱交パーティ』って、どれくらいの規模で開催してたんですか?

頻度としては大体週に3〜4回でしたね。年間でいうと130回くらいかな。たまに数百人規模のパーティも開催してたので、それで目をつけられた感じです。乱交コミュニティでは、間違いなく1番大きなコミュニティでした。

Twitterでオフパコ相手を探してたのがきっかけで、「輪姦やってみて〜」とつぶやいたら同じような要望の人たちからDMが来て、そこから広がっていきました。

最終的に3年間でのべ3000人くらいの方が乱交パーティに参加してましたね。

乱交で動員数3000人ってすごい!どんな年代の方が参加してたんですか?

女の子は大体18〜25歳くらいまでで「誰でもいいからヤリたい!」って人が多かったかな。参加費は無料にしてて、中出しOKとかの子だったら性病検査費用とかピル代とかも負担してあげてました。

性は30〜40代がメインで、参加費は20,000〜25,000円くらいに設定してました。半数くらいがバイアグラを服用してて、「何回でもヤリたい」っていうチンコビンビンなおじさんが多かった印象かな。

ハプニングバーやSMバーとそんなに客層が変わらない気もするんだけど、どうなんだろ?

ハプニングバーと違うのは、女の子が相手を選ばないところです。DD(誰でもOK)っていうんですかね、とにかくセックスしたい子が集まっている感じ。

乱交したい子ってちょっとMっ気入ってるんで、とりあえずたくさんの人とセックスできれば喜んでくれるんですよ。ハプバーによくいる「タダ酒飲んでナンパされたいだけで本番はしたくない」みたいな女の子はいなかったですね。

あとハプバーって基本は女の子が男の人を選んでセックスするから、チンコ小さくてセックスが下手だったとしてもイケメンが人気だったりするじゃないですか。それに対して乱交パーティーに来る男性はやっぱり射精できる回数もテクニックも全然違う。ハプバーに馴染めないナンパ下手でヤリまくりたいって人か、ハプバーでガンガンにヤリまくれるけど更に開拓したいっていう上位10〜15%の人が来ているってイメージですかね。

そういう人たちの潜在的なニーズに、Aさんの作った乱交コミュニティがドンピシャに当てはまった感じなんですね。

ちなみに中々まだエロイベントってアングラで大々的に広告は打てないイメージがあるんですが、ハマりそうな人をどういう風に見つけてたんですか?

基本はTwitterですね。凍結とかもあったので、Twitterのフォロワー数は常に10,000人〜15,000人くらいを推移してました。

どうしても内容が「乱交パーティの動画実況」とか「女の子を中イキさせるノウハウ」とかなんで、凍結だけは避けられなかったですねー。

TwitterとかInstagramって恐らくフォロワー数に対する通報の数とかで自動で凍結させてるから、どうしても運営が厳しくなりがちなんだよね。俺も前に某人気キャラクターのぬいぐるみを亀甲縛りした画像をInstagramに上げたら、速攻で凍結されたもん(笑)。

あ、Instagramは抜け道がないんですけど、Twitterには裏技があって。2014年以前に作られたアカウントだと、何かの仕様なのか凍結されにくかったんですよ

だからもう使われていない引退した風俗嬢のアカウントを買ったりしてましたね(笑)。

エロい人が既にフォローしているであろうアカウントを買って情報を展開するって、とんでもなく効率的なやり方ですね・・・。エロい人からしてみたら、急にタイムラインに乱交情報が流れてくるようになるわけですから。

まあ、今でもできるのかは分からないんですけどね。あとはTwitter本社に英語で凍結解除してって申請送ると通りやすかったりとか。何個か対処法を用意していたおかげで、何百人も集まる乱交パーティを開催したり、ゲリラ的な乱交イベントを開催したりできましたね。

新規集客はTwitter、既存顧客とのコミュニケーションはLINE@

Twitterでつぶやく内容とかって、新規向けとか既存向けとか、男女別とかでターゲティングしたりしていたんですか?

1:現場情報(乱交のイベント告知&テキスト実況)
2:オナニーネタ(エロ画像&エロ動画)
3:読み物(エロノウハウ、エロあるある)

の3つに分けてましたね。

大体乱交パーティに参加してくれる人の8割が初めての方だったので、なんとなく気になるな・・・という人に向けてはエロ動画とか読み物コンテンツとかで興味を引いて、イベントに来させる感じでした。

特にエロ動画はすごくて、ただエロ画像載せるだけよりも5〜10倍反応があるから、バンバン載せてましたね。

たしかに動画を入れるとCV率が全然違うって聞いたことあります。最近の公共の場で見かける広告も、静止画はもう古いってイメージですね。

あとは、現場情報も効きましたね。どうしても初めてだと「どんな雰囲気のイベントなのか分からないと参加しづらい」というのがあるみたいだったから、イベントの様子を写真や動画で載せるだけじゃなくて、実況みたいにテキストでその様子をリアルタイムでつぶやいたり。「いまスタートしました!」「いま●組がセックスをしています!」「何Pしてます!」みたいな。

まあイベント情報とかは既存の人に「また行きたい!」と思わせる狙いもあったので、そういう意味ではあんまりTwitterのつぶやきで明確なターゲティングはしてなかったかも。常連さんになってくれたり、乱交レベルが高い人たちにはLINE@を使ってコミュニケーションを取ってましたよ。

LINE@に登録してくれていたのは150人くらいで、「今日●ちゃんと新宿で乱交したい人いますか?」って投稿すれば大体1時間で4〜5人はすぐ集められましたね。今思えば、AV撮影とかにも活かせそうなツールだったかなあ。

乱交レベルが高い人材って、どんな人を指すんですか?

男性なら「何回でもイケる人」で、女性なら「何人とでもヤレる人」ですね。10人くらいを一気に相手できる子は重宝してましたので、そういう女の子には個別に調教したり飼育したりとマネジメントコストをかけてました。

男性の方には、乱交レベルが高すぎて逮捕時に僕よりも拘留期間長かった人がいて(笑)。彼は24時間バイアグラを服用していて、チンコに真珠を入れてて、賢者タイム一切なし、無限にパコれる、みたいな人間でした。あまりにもぶっ飛びすぎてて、彼が持っていたバイアグラが何かの違法薬物に疑われて鑑定に回されたりしてましたね・・・(笑)。

乱交レベルの高い人物像

「全員の生理周期まで把握していた」完璧すぎるマネジメント能力

先ほど女の子のマネジメントの話が少し出ていましたが、乱交コミュニティってジャンルがジャンルなだけにものすごくマネジメントが難しそうな気がするんです。
そのあたりってどんな風に対処されていたんでしょうか?

女の子を扱う上で抱えるリスクとして代表的なのは、
・構って欲しくてドタキャンを匂わせてくる
・彼氏、旦那、セフレにバレる
・男性と連絡先を交換してトラブルになる
という3つでした。

基本的には彼氏、旦那バレは連絡先交換をNGにすることで対処してました。コミュニティ維持のために、もし破ったら男女ともに出禁にします。嘘をついていそうな子でも、ハメながら聞いてみると本当のことを言ってくれたので洗い出しは大体できていましたね。

乱交パーティーに参加する女の子って、自己顕示欲が高かったり、精神的に不安定だったりするんですよ。だからそういうメンタルケアに関しては、定期的に女子会とかを開催して女の子コミュニティを作って、コミュニケーション能力の高い女子の力を借りさせてもらったりしていましたね。

ただ女の子が集まるとどうしても争いとかも起きちゃうんで、そういうときは対戦表みたいに女の子同士の相性を「◎」「△」「×」みたいにメモしておいて、アテンドの組み合わせを考えてました

あとは全員の生理周期まで把握していたので、生理前や生理中のカリカリしている子は呼ばないとかも気を付けてましたね。

風俗業からスカウトが殺到しそうな高いマネジメント力だと思う。

これは単純な興味なんですけど、女の子ってどんな見た目の子が多いんですか?乱交好きな子ってまだ出会ったことないから、気になります。

5割くらいの女の子は、本当に普通の見た目の子でしたね。偏差値でいうと40〜45くらいかな。「サンキューレベル」って言って、30分3,900円の格安風俗で働いているような感じです。
あ、このAVパッケージの子なんかがイメージに近いかも。

乱交パーティーにいる女の子のイメージ

あ、想像していたより全然可愛い。こんな子が来てくれるなんて、乱交イベントさまさまですね!

素材は良いんですけど体型が太めの子が多かったり、身だしなみやお化粧が微妙だったりする子が多かったかなという印象でした。

ハプニングバーやSMバーに常駐している女の子とそういうところは被ってそう。

やっぱり三大欲求に忠実に生きているってことなんでしょうか。

男性側のモチベーションにも関わってくるので、太めすぎる子はお断りしてましたね。BMIは30以下の子のみコミュニティに入れていました

あと、いくら欲求に忠実だからと言って、自己管理ができない子は入れないようにしていました。時間が守れないとか、承認欲求強すぎて面倒臭すぎるとか。どちらかというと「セックスはスポーツだ!」みたいな子を選んでいました。

絶妙にそそる、磨けば光りそうな子が5割という話でしたが、それだけだとハプニングバーや風俗でも事足りそうで、需給のバランスが合っていない気がします。

男性に「何度でも2万円以上払って参加したい!」と思わせるためのロイヤリティって、どんな風に培っていたんでしょうか

プレミアムプランと称して、
・偏差値50〜55くらいの可愛い子だけを集めた乱交イベント
・偏差値55以上のめちゃくちゃ可愛い子を輪姦するイベント
を全体の2割くらいの割合で開催
していました。

これ基本は男性陣は常連のみの招待制にしていましたが、たまに見せ球として新規の男性も入れてみたりしてバランスを取っていましたね。

あんまり乱交コミュニティって可愛い子いなかったんですよ。可愛くてセックスしたいっていう子は、ハプニングバーだったりで自分で集客できちゃうから。
だから「見た目が可愛い」+「何人相手でもヤレます!」みたいな女の子にはめちゃくちゃコミュニケーションを取るようにして、マネジメントコストをかけていましたね。

ご褒美的なイベントとして、絶妙なバランスだ・・・。じゃあ、プレミアムプラン以外のときは通常の女の子を集めて開催していたんですか?

そうですね。どうせ会場は暗くなるし、セックスしちゃうとアヘ顔になっちゃうから風俗店とかほどには気を遣う必要はないです。

むしろ可愛くて性欲がない子とか1人だけめちゃめちゃ可愛い子とかがイベントに混ざってしまうと、そういう子たちに男性が寄ってもヤレないし、ほかの女の子たちも余っちゃうしで、全体の満足度が下がっちゃうんですよ。

なので性欲のレベルとか見た目レベルとかで集客のときにバランスを取るように心がけてました。もちろん生理周期とかも含めてですね。

もうホント、すぐにでも売れる風俗店出せそうだよね。

乱交コミュニティの実態を見続けたAさんの語る「エロス」とは

私はセックスは愛情の確認行為だと思っているので、全然好きな人以外としたいと思わないんですが、当時のAさんにとってセックスってどんな立ち位置にあったんですか?

始まりは「とにかくヤリたい!」だけでしたね。本当に本能のまま、っていうか、「ヤレるならヤレる分だけヤっておこう」みたいな。

乱交コミュニティを作ったのは、より効率的にセックスをするためのマーケティングでした。あくまで自分がより多くの人とヤるためで、そのときの座右の銘としては「我パコる故に我あり」で完全にヤリチン思考でした。

今のメディアって、「マス」の性欲しか表現しないんですよ。ananのセックス特集が刺さる層ってどんだけいるんだよ、みたいな。そういう人たちに居場所を提供する、かつ自分も楽しむ、というのが当時の僕でしたね。

たしかに、綺麗な性欲だけが可視化されても良い、みたいな価値観でみんな見てますし、エロスについて語るのが息苦しい社会ではありますよね。人間って動物だからセックスは本能に組み込まれているはずなのに、やたらと神聖視して自分から遠いところに置こうとしてる違和感はあります。

俺が緊縛師をやっていて思うのは、エロスを昇華させることの難しさかな。緊縛ってそもそも江戸時代の下級武士が習う一つの武術で、伝統的な技術なんだよね。だから他の柔道や剣道とかと一緒に、今だれもが知っているものになっても良かったんだけど、伊藤晴雨が描いた緊縛絵が一部のSMマニアにウケちゃって、今までずっとアングラな立ち位置にいたの。

インターネットの力によって、そういう緊縛好きとか、今回の乱交好きとかがコミュニティを作れるようになった現代社会では、こういうのはもっとマイノリティがどんどん声を上げてムーブメントを起こしていけばいいと思うんだ。今すでにそういう動きもあるし。

つい昨日も、Twitterで「彼氏くん大好き」って内容しかつぶやかないアカウントからDMで「セフレの子を妊娠させちゃった、どうしよう」って相談されたんですよ。煽ったらブロックされたんですけど(笑)。多分、これが真実なんですよね。

エロスって、誰にでもある「ヤリて〜」でいいんですよ。

そうだね。「ヤリて〜」で良い。

伝説の乱交コミュニティを作り上げたAさん、本職緊縛師のTさんだからこそ、その言葉に深みが増しますね・・・。

まとめ

今回は乱交業界の生ける伝説であるAさんからお話をお伺いしましたが、その細やかなマネジメントに驚かされました。

乱交というニッチな分野でのマーケティングだからこそ、一大コミュニティを作り上げるためには、女の子の生理周期やメンタルケアなどの独自マネジメントスキルとエロ分野における視野の広い集客法が必要であることが分かります。

Aさんがご自身の「ヤリて〜」に忠実かつコミュニティマネジメントに精通していた方だったからこそ、伝説的な乱交コミュニティを作り上げることができたんだと改めて感じました。またこういった方がどんどんエロビジネスに参入することで、最後にTさんの話してくれたような現状の日本社会にあるどことないエロへの背徳感やアンダーグラウンド感がなくなるのかなという希望もありますね。

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